綾の森、国の保護地域に 世界遺産登録へ期待
国内最大規模の照葉樹林である綾町の「綾の森」(約2500ヘクタール)で、原生林に覆われた1167ヘクタールが2008年3月下旬、林野庁の森林生態系保護地域に指定され、世界自然遺産への登録を目指す地元関係者が期待を強めている。国の保護林で最も厳しい規制対象に指定されたことで、学術研究や災害時以外は人の手を加えられなくなる。世界自然遺産の知床(北海道)、白神山地(青森県、秋田県)や屋久島(鹿児島県)なども同保護地域に指定されており、綾の森の地元からは「前提条件を一つクリアした」との声も上がる。
絶滅危惧(きぐ)種のクマタカが上空を舞い、南限のニホンカモシカが生息する綾の森は、2003年の世界自然遺産候補地検討会で最終選考まで残ったが、原生林の規模が小さかったことがネックとなり落選。以来、九州森林管理局や市民が一体となってスギ、ヒノキの人工林を照葉樹林に復元するプロジェクトを進行させていた。